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インフルエンザ治療薬と意識障害
鳥インフルエンザが猛威をふるうかもしれない不安の中で、インフルエンザ治療薬タミフルの副作用問題が取りざたされている。二人の少年がこのタミフルを服用後異常行動を起こし死んでいる。以下SANSPO.COMのニュースから引用する。

まず昨年2月、インフルエンザと診断された岐阜県内の17歳の男子高校生がタミフルを1カプセルのんでから3時間半後、雪が降る中、パジャマ姿で自宅から裸足のまま外出。ガードレールを乗り越え、国道を走る大型トラックに飛びこんだ。
今年2月には愛知県内の14歳の男子中学生が、服用して2時間後、マンション9階の自室から転落した。死亡した2人は、ともにこれまで精神的な異常は認められなかったという。このほか、10代女性が窓から飛び降りようとした例もある。


このニュースを知ったとき、僕は27年前の自分に降りかかった異常な状況を思い出した。全く同じと言っていいのである。
当時僕は20歳の学生だったが、父が肝硬変で入院し、父が経営していた印刷関係の会社を僕は父の代わりに母と一緒に切り盛りすることになった。いわば社長代理である。まだ20歳で社会の右も左もわからない若造というより単なる子供と言ったほうがいい状態だったのにだ。日々かなりのプレッシャーだった。大学はほぼ休学状態。その不安もあったはずだ。
11月に父が入院し、1ヶ月経った12月、心労からか風邪を引き、近所の町医者に行ったら、熱が40度もあり、しばらく寝ていないと治らないと言われた。今で言うインフルエンザだろうと思う。単なる学生なら言われるがままに療養するが、明日絶対しなければならない仕事があった。それを医師に説明すると、仕方がないね、じゃぁちょっとキツイ注射をするね、僕はぜひお願いします、と言って、ぶっとい注射針を刺しこまれた。注入されたその特効薬はなんだかわからない。タミフルはおそらくその頃はなかったはずだ。
注射をしてもらったのが夕方の7時ごろだろうか。それからすぐ寝て、9時ぐらいに目が覚めたと思う。ここからが今思うと意識障害だ。つまり幻覚を見たわけである。以下、その時の僕の意識にのぼったことを忠実に再現したいと思う。カッコ内は後で客観的に思ったことである。

目が覚めた。周囲の壁が暗緑色にどろどろに溶けていた。(ここで僕はおそらく大声で奇声を発したのだと思う。それを聞きつけた母が階下から上がってきて僕の部屋に入った。)
母の顔も暗緑色にどろどろに溶けていた。醜く溶けていた。なにか、ぐわぐわ、もごもごと言っているようだ。まるで怪物である。恐怖が僕を完全に支配し、僕はとっさに悟った。世界が崩壊したのだ。(母が後で言うには奇声を発しながら猛烈な勢いで階段を降り、そのまま裸足で玄関を飛び出していったとのこと)
世界は終ったのだ。ついに終ったのだ。ここから逃げ出すしかない。遠くへ遠くへずっとずっと遠くへ!!(玄関から数十メートル直線で行ったところにちょうど大通りの信号がある。大阪市内の一級の幹線道路だ。それがそのとき青だったのか赤だったのかはわからない。とにかくそのときの僕は周囲が全く目に入っていなかった。おそらく赤信号でもそのまま突っ切っただろう。)
世界が終ったのだー!!逃げろ逃げろ!!この世界からできる限り遠くへ!(信号を突っ切り、そのまま100mほど全速力で走ったあと、速度を緩めて小走りに、やがて歩き出した。ここまで玄関を出て直線である。)
世界が終ったのだ。そう終ったはずだ。これから僕はどこへ行けばいい。あれ?世界は終ったんじゃなかったっけ。(なんだかおかしいなと思いながら左へ直角に曲がりとぼとぼと歩き出した。雨が降っていたがまだ気がついていない。徐々に正気に戻りかけてはいる。50mほど歩いて商店街に入った。)
あれ?ここはどこだろう。いったい俺は何をしているんだ?(左に曲がって商店街をとぼとぼと歩き出した)
あれ?俺、裸足じゃないか。雨が降っている。冷たい。ここは?石ヶ辻商店街じゃないか。何でこんなとこに。あれ?パジャマのままだ。ああ恥ずかしい。人が見てるよ。(このとき商店街で数人とすれ違ったと思う。もうほぼ正気に戻っていた。)
帰ろ帰ろ、いったい俺はこんなところで何をしてるんだ、パジャマのまま裸足で冷たい雨の中を。わけがわからん。とにかく帰ろ。


無事に家に帰った。母をはじめ家のものが大変心配していたのは言うまでもない。ベッドに戻り体温を測ると、37.5度。2時間ほどの間になんと2.5度も熱が下がっていたのだ。このときの異常行動の原因を、この急激な体温の低下となれない仕事に対する精神的なプレッシャーとの二つの理由だと今までずっと思い込んでいた。それがタミフルのニュースを知って、治療薬のせいだったと初めてわかったのだ。インフルエンザは相当キツイ病気である。それを直すには病気に負けないキツイ薬が必要なのは言うまでもない。毒を持って毒を制する、これが薬の本性だ。そのことに今気がついた。

インフルエンザと診断された岐阜県内の17歳の男子高校生がタミフルを1カプセルのんでから3時間半後、雪が降る中、パジャマ姿で自宅から裸足のまま外出。ガードレールを乗り越え、国道を走る大型トラックに飛びこんだ。


薬の種類は違うはずだが、この死亡した少年と20歳の僕は状況が全く一緒と言っていい。僕はたまたま青信号だったのだろう(そう思いたい)。あるいは車の交通量が今と違ったのかもしれない。とにかく僕は助かったが、ちょっとでも飛び出すタイミングがずれていたら、同じ目に遭っていたかもしれないのだ。
今度の件では専門家で意見が分かれているが、つまりこの意識障害はインフルエンザそのものの症状ではないか、という意見もあるのだが、僕の経験上、37.5度に熱が下がった後だから、もうインフルエンザそのものの症状は薬でずいぶん緩和されていて、そしてこの意識障害が起こったのである。薬の種類は違っても、僕は薬のせいだと断言できる。
ただ量的な問題があって、僕の場合、注射をした医師は小さい頃からお世話になっている近在の医師で父に入院を勧めたのもこの医師だ。僕の家の事情をよく知っている人で、このとき僕はかなりキツイ調子で、絶対にしなければいけない明日の仕事のことを言ったに違いないのだ。「今日中に熱を下げてください!」と無理な注文を血走った目で医師の顔をにらみながら言ったように記憶している。だから普通量より多い量を注入した可能性が大きい。この死亡した少年も1カプセルと報告があるが、ひょっとしたら間違って2カプセル飲んだかもしれない。あと今日になって、12人の子供がこのタミフル服用後死亡したニュースが入ってきているが、ほとんどが小さい子供だ。大人と同じ量を飲んだ可能性も否定できない。あるいは僕も含め、薬の適量というのが人より少量だったのかもしれない。とにかくインフルエンザは重病である。その重病を治す薬には投与する医師も服用する患者側も十分注意する必要があるだろう。
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