安川奈緒
現代詩は今どうなってんだろう、と野次馬的な興味で季刊詩誌『びーぐる』創刊号を取り寄せてみた。大阪発の商業誌である。
『びーぐる』

まだ2割ぐらいしか読んでなくて、それでもいろいろと面白い記事や詩作品があって、いろいろと言いたいんだけど、そんなこと吹っ飛んでしまうぐらい驚いてしまった詩人を発見した。

安川奈緒である。

『びーぐる』では「必要性の丘から連絡する」という人を食ったようなタイトルの詩を発表しているが、内容も人を食っている。というか今まで僕が読んだどんな文学作品よりも人を食っていた。よくこれだけ脈絡のない文脈で詩を書けるな、と驚くより他ない。

俳句や短歌に接してきて、全く脈絡のない言葉と言葉の連なりにびっくりさせられることは何度もあった。いわゆる二物衝撃というやつだが、たとえば俳句における攝津幸彦、阿部完市、短歌における塚本邦雄、笹井宏之などなど。でも安川奈緒の場合、文脈と文脈が脈絡がないのにつながっているのである。軽い眩暈さえ覚えた。これはひょっとしたら本当に天才か。

早速、彼女の詩集『MELOPHOBIA 』を発注した。

できたらここで「必要性の丘から連絡する」の全文を引用したいのだが、それはいくらなんでも、ということで、興味のある方は『びーぐる』で。他にもいろいろ読み応えあるみたいだし。それだとあまりにつれないので最初の3行だけ引用します。

どうしてでしょうか、室外機のことしか考えないようにしていました 小さい頃は、質問と回答を強要する思想はいけない、と思いながら業者テストを抱きしめていました 欠食児童の典型でした 匍匐後退し続ける生が照らされるような 百点満点の波動でした


どうです。わくわくしません?
ぼくに安川奈緒を批評する力があるかどうかはわからないけど、詩集を読んだら何か書かずにはいられないだろうから、またその時に。
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コメント
この記事へのコメント
まことに遅ればせながら、トラバお送りさせていただきました。よろしくお願いします。
2008/11/29(土) 13:13:39 | URL | 西巻 真 #-[ 編集]
トラバありがとうございます。
定型詩の人に受けのいいのは藤原より安川でした。言葉が元気ですね、何より。
2008/11/30(日) 00:25:03 | URL | hosomi #4DppGirI[ 編集]
はじめまして。東京在住ですが、大阪シネ・ヌーボーにてふと手に入れた、安川 さんの詩集に感動して、いろいろ検索していたら、こちらにあたりました。

元デザイン学生で、アート系に興味があるのですが、このごろは詩が好きです。

ブログ、すてきですね。いろいろと拝見させていただきます。
宜しくお願い致します。

わたしのサイトにも、ぜひ、遊びに来てくださいv
2010/03/04(木) 14:33:36 | URL | とうめい #PR6.u/TU[ 編集]
コメントありがとうございます。

ぼくのブログを読んでいただきありがたいです。最近ちょっと更新がなくてだめです、ええ。

あなたのブログは華やかでまぶしいです。

安川さんはあちこちで人気があるようですね。実物は頭切れまくりの素敵な女性です。一度一緒に飲んだんだけど、向こうは覚えてないだろうな。
2010/03/05(金) 22:28:47 | URL | hosomi #7VgScPWU[ 編集]
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安川奈緒『MELOPHOBIA』 この詩人は信頼できる。 こういう感覚は、どこから起こるのだろう。 安川奈緒の詩集『MEL...
2008/11/29(土) 13:12:07 | ダストテイル-短歌と散文のブログ-