現代詩セミナーin神戸
たぶんこの3連休は詩歌の大きなイベントが目白押しだったのかもしれない。僕の所属する未来彗星集も東京で年に一回の記念歌会。東京にはどうしても行くことができず、なんとその代わりに神戸で現代詩セミナーなるものが行われ、行ってきました。

11月2日、二日目の分科会のみの参加。午前はテーマ「詩と批評の現在はどこに?」の分科会。発話者は岩成達也氏、河津聖恵氏、北川透氏、篠原資明氏、司会は彦坂美喜子さん。午後はテーマ「読みの自由」の分科会。発話者は新井豊美氏、河津聖恵氏、北川透氏、倉橋健一氏、佐々木幹郎氏、たかとう匡子氏、坪内稔典氏、彦坂美喜子氏、司会は中塚鞠子氏。

僕はとにかく現代詩に関しては部外者なので現代詩のことは何もわからないわけで、発言はしないで聴衆に徹しようと思っていたので、そのとおり何も発言しなかった。(本当は発言したかったのだけど)

会の中身はともかく、僕は人に会うために行ったようなもので、引っ込み思案の僕がいろんな未知の人と話しました。お昼休みはこの会に僕を誘ってくださった彦坂さんと、俳人の堀本吟さんのお二人についていったら北川透さんと話ができて、懇親会は僕のまん前に篠原さんが座り、思わず松井茂さんの話ばかりをしてしまいました。そうなんです。篠原さんは方法詩の最初の提唱者だったのです。午前の分科会でも松井さんの純粋詩について語っておられましたが、その話をするときの嬉しそうなこと。まるで自分の子供のことを話すみたいでした。

二次会はなんとあの「カルメン」。俳句と詩を書かれる大橋愛由等さん経営のスペイン料理店。俳句時代に大変お世話になったところです。ここに来ると自分は別に全然部外者でなくて、昔からの詩の仲間の一人のような気がしてきました。関西の俳句、川柳、短歌、現代詩はじつは一つなのかな、と幸福な錯覚をしてしまったぐらいです。ここでなんとあの安川奈緒さんと対面。ピッチャーから赤ワインをどぼどぼ注ぎながら何話したか忘れたけど議論してました。とても頭の切れる理論家だということがわかり、この人一人だけで現代詩の未来は明るい、と確信しましたね。そのあと二人ともつぶれてしまったのだけど。とにかく安川さんは相当戦略的に詩を書いている、ということがわかりました。自分の詩は定型とは対極にあるのだけど、定型をとても意識している、とも言ってました。若いんだけど、とても信頼できる詩人だな、という印象でした。

そうそう、懇親会行く前の会の終わりに朗読会があって、20人ぐらいの詩人が朗読してました。なかでもびっくりしたのは3人。まず篠原資明さんの「百人一滝」。有名な百人一首の歌を詠みかえる試み。聞いているだけで面白かったけど、テキストがないとやっぱりわかりません。岸田将幸さんの何かを引き剥がすような吃音的な絶叫。これも聞いているだけで面白かったけど、テキストがないと全然わからない。最後の締めは佐々木幹郎さんの「行列」。これはテキストがなくても全部わかって、最高でした。

あと様々な詩人とお会いしました。詩人はとにかく気さくで話やすい、自分から何ぼでも話しかけてくる。みんな一匹狼で徒党を組まないからそれぞれが自由で人間関係も風通しがいいわけで。でもめったに会わないのなら寂しいかなー、と感じます。そのことを北川さんに言ったら、寂しい人は俳句や短歌をやればいいんだよ、と。確かに俳句や短歌はその構造上、上下関係が必然的にあり風通しが少し悪いかもしれないけど、あったかいのね。至れり尽くせりで。まぁぼくは両方OKかな。

それと北川さんが午後の分科会で言っておられたのは、詩人は他人の詩をあまり読まない。悪くすると自分の詩しか読まなかったりする。ところが俳句や短歌は結社があり、必然的にそこで他人の作品を読む。ということは自分の作品も読まれる。これはとてもいいことだ、と。手厚いと。確かにそうなわけで、結社制度のいいところですね。その他いろいろと現代詩と短歌の違いを考えさせられました。たぶんこれは僕の転機になった会かな、と思いました。

詩の世界が僕の前にどーっと開かれた、という印象です。これはかなり広いぞー、という感じで、とりあえずわかりやすくするために、現代詩を2種類に分けました。俳句も短歌も大雑把に言えば2種類に分かれるし。そして同じように片方だけに与していくのかな、と感じています。それと詩にとって短歌が重要だということもなんとなく感じました。この両方をにらみつつ活動していけたらすっごい幸せですね。
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