静かな太陽
昨日の日経新聞のサイエンス欄に、太陽の黒点についての記事が載っていた。

本来、太陽は2008年から活発になって黒点が表面に現れ始め、ピークを迎える2011年頃には、毎日100個を超える黒点が見られると予想されていた。ところが一年を終わってみると、黒点が現れなかった日数は去年、年間で266日、と観測史上4番目の多さだそうだ。黒点は11年周期で増減を繰り返し、これほど黒点が少なかったのは一世紀ぶりということだ。

黒点の数は太陽の活動と密接に絡んでいて、太陽が活発になると黒点の数が増え、静かになると、黒点の数が減る。単純な関係らしい。

黒点がなぜ増えないのか、専門家によると意見が分かれ、何らかの要因で太陽内部の磁場が弱まっている、と見る人と、太陽の活動自体が弱まっているとの説もある。また、黒点のピークが1,2年遅れているだけ、と言う人も当然いる。また、これまでも50年~100年ごとに黒点の数に大きな周期があって、近い将来黒点の少ない時期に入る可能性がある、という声もある。

太陽の活動状態、つまり黒点の数は、もちろん地球の気候に重大な影響を与える。記事によると、1645年~1715年、黒点はほとんど観測されず、テムズ川が凍りつき、農作物は実らず世界規模の飢饉に直面した、という。この期間は小氷期(14世紀半ば~19世紀半ば)の中頃で、小氷期の中でも最も寒さが厳しかったということだ。このことは黒点の数と地球の気候が密接な関係にあることを裏付けている。

ただ日射量は黒点の多いときより、0.1%減る程度で、これを単純に温度換算すると、0.1℃ほど下がるだけとのこと。これだけだと何の影響もないが、太陽の活動が不活発になると、太陽風が弱まり、遠くから来た宇宙線が邪魔されずに地球に降り注ぎ、宇宙線が大気にぶつかって、氷を作る核が増えて雲が増加、日射をさえぎり、温度が低下する、という、結局「風が吹けば桶屋が儲かる」式の話に落ち着き、わかるようでわからない。そういや最近、雨が多いな、という気がするが、関係あるのだろうか。

人為的な温暖化が深刻になる昨今、もし太陽の不活発化が事実なら、急場しのぎとはいえ、地球の寒冷化は、正直助かるわけで、温暖化問題の根本的な解決にはならないが、問題をいい意味で先送りできることは間違いない。もちろん極端な寒冷化がなければの話だが。

またぞろ、地球温暖化は大嘘だった、という輩が幅を利かすのは悔しいが、太陽さんには静かにしていてもらいたい、と正直思う。

しかし、我々地球の慣れ親しんだ気候、四季などが、これほど太陽の活動と密接に関連していることに、今まで思い知らされてきたどの自然の驚異よりも、はるかに大きな驚異を感じてしまう。そして政治経済など人間の活動にも多大な影響を与えることになる。
スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック