品性とは(その2)
 昨日の話の続きである。といっても昨日とはかなり外れるかもしれない。少なくとも経済とは関係ない。が一応、品性の話である。
 ブログを始めてから最近気がついたことだが、なんだか自分の首ばかり絞めているような気がする。それは一般的なことばかり書くからで、じゃぁおまえはどうなんだ、と自分にすぐはね返ってくるからだろう。昨日の品性の話なんか特にそうだ。そこで今日は赤の他人の一個人のことを言おうと思う。そうすれば自分とは全く関係ないので、気が楽だ。だからと言って中傷なんかは絶対に僕はしない。むしろ逆である。

 薬師丸ひろ子さんという女優がいる。もちろん直接お会いしたことはないが、僕はこの人を敬愛して止まない。なぜなら見ていてとても気持ちがいいからだ。昨今少なくなった女優らしい凛とした佇まいが感じられる。
 映画のメイキング映像などを見ていても、彼女はスタッフのだれかれ関係なくよくぺこぺことお辞儀をしている。スタッフあっての映画であると、よくインタビューで語っていたがこのことなのだろう。個人的に聞いた話でも、とにかくだれに対しても頭が低く相手のことを親身に考える人なつっこい人らしい。これは彼女と親しい人から直接聞いたのでかなり信憑性はあると思う。一度頂点を極めた人がである。そうでなくても女優なんてのはツンとしてふんぞり返っているものとばかり思っていたがこの人に関してはまったく逆である。
 それと彼女は誰にも何にも媚びたりすることがない(と思う)。会ったこともないくせになぜそうも断定できるのか、と言われそうだが、これは僕の直感である。そしてこの直感を信じる。笑いたい人は笑えばいい。たとえば彼女はCMにほとんどでない。ああいった芸能人の一番おいしい仕事はCMである。ちょっと自分を露出させるだけで何千万というお金がぽんと入ってくるのだ。もう落ち目だからオファーがないだけじゃないの、と言う人はいるだろう。でもあのキャラと知名度でないわけがない。しかもお母さん役をやらすと好感度抜群である。キッチン関係だけでも相当オファーがあるはずだ。それをしないということはお金に対して媚びたりしないわけである。少なくともお金より自分を露出させないほうを選んでいる。
 それとメディアに媚びない。よく彼女の同世代の女優がバラエティなどに出て、バカな天然ボケをやって見せたりしてメデイアに媚びてまで自分の顔を売ろうと懸命だが、それは女優としての質を下げるだけである。しかしそれをある程度しないと芸能記者への心象は悪くなる。実際彼女のことをよく言う芸能記者にとんとお目にかかったことがない。それは結局メデイアに対して愛想が悪いからである。だがそのほうがかえって凛としていて清々しい。今、芸能人の価値を決めるのは彼ら芸能記者であるといってもいいぐらいで、芸能記者がやりたい放題のさばっている。芸能記者への対処は芸能人にとって死活問題だったりするのだが、彼女には縁のない話だろう。
 またファンに対しても媚びない。つまりファンサービスが悪いと言っていい。大ファンだからといって彼女に会える人はきっと奇特な人である。だがそれが女優だろうと思う。もし彼女のファンサービスが良ければかえってがっかりしていたかもしれない。女優というものはいい意味で超然としていてもらいたいものなのだ。
 こんなふうに誰にも何にも媚びない女性だが、素顔は普通の人なつっこいおばさんらしいし、さっきも言ったように誰に対しても頭が低いのだ。これこそ品性だろうと思う。最高の品性かもしれない。言い換えれば(やっと昨日の話しの続きになるが)少し損をしているのを承知していて別に意に介さない、余裕のようなものだろうか。やはりこういったものが品性だろうと思うのだ。
 彼女はただただ、女優業に邁進しているだけだ。演技という自己表現に全身全霊を捧げているのだろう。元アイドルとしてかつては大ブレイクしたが、今は日本映画界に絶対に欠かせない、かなり癖の強い役を演じる、個性派演技派女優である。演技での彼女の間のとり方呼吸の入れ方にはいつも溜息が出る。集中力の賜物だろう。
 これからもこんなふうにマイペースで女優業を続けていっていただければと願う。


 やっぱり赤の他人を褒めるって楽だわ。
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