和田悟朗さん逝去
2月23日に俳人で化学者の和田悟朗さんが亡くなった。91歳。
僕が訃報を知ったのは昨日の深夜。全く知らなかったので驚いてしまった。

朝日新聞:俳人・和田悟朗さんが死去 07年に現代俳句大賞

Wikipedia:和田悟朗

20年ほど前、僕が俳句を始めたころに最初に参加した「もとの会」でお会いしたのが最初だった。それ以来5~6年ほどだっただろうか、白燕句会でもずいぶんお世話になった。科学者俳人ということで、当時まだ理系を引きずって俳句を始めた僕にとってちょうどよいお手本であり先生だった。聞けば何でも答えてくれた。それもこっちの想像を必ず裏切る答えだったのだ。いつも僕の何歩も先を歩いていた気がする。

蛇の眼に草の惑星昏れはじむ  和田悟朗

蛇が人間の暗喩だと気がついたのは和田先生と直接お話ししたからだ。人間はすべて知っていると単に思いこんでいるだけで、じつは何にも知らないのだよ、と。だから草叢しか知らない蛇がそこを草の惑星だと思っているのと同様に我々人間もこの世界を思っているのだ。そう思うしかないのである。我々人間はごく狭い範囲しか知らないのだ。

いつもニコニコされている穏やかな物腰と辛辣なジョークを合わせ持つもう二度と現れない偉大な人だった。

エッセイも卓抜で大変面白く、科学者俳人で言えば、寺田虎彦と双璧なのでは、と僕は思っている。もっとエッセイは読まれてよいと思うのだ。

心よりご冥福をお祈りします。
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