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中村文則の短編「A」と「B」
中村文則の短編集『A』にある「A」「B」を読んだ。

両篇とも戦争小説で、「A」は日中戦争での見習士官からの視点。支那人の首を切り下ろさないと上官として認めてもらえない立場での熾烈な刺殺行為を描く。朝鮮人の従軍慰安婦問題も混ぜながら。
「B」は新米従軍慰安婦の性病検査をする軍医の視点から、ずばり従軍慰安婦問題。

両篇とも当時のリアルな状景と視点に現代の批評的な視点を交えて書かれてある。共に歴史修正主義に対する痛烈な批判精神が感じられる。

ほとんどの日本人が目をそむけて見ようとしない歴史問題に、己の内面から裏切るキャラクターを主人公にして、鋭く切り込んでいる。これは短編だが、この調子だとこういった戦争小説の長編も期待できそうだ。

シールズを擁護するようなありきたりの左翼的な無責任な思想ではなく、バランス感覚のある批判精神は大変好もしい。信頼できるに足る数少ない文人だ。

彼は今年やっと39歳。まだまだこれから大きく飛躍しそうで大いに期待したい。
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